アーユルヴェーダの食事

アーユルヴェーダの食事 基本的なルール

アーユルヴェーダでは6つのラサ(味)があります。バランスの取れた食事を取るには、食事のなかに6つの味を含めることを勧めています。

甘味
酸味
塩味
苦味
辛味
渋味

グナは、相反する2つの質です。

重さと軽さ
油性と乾性
熱さと冷たさ

ドーシャ別の食事

自分のプラクリティ(体質)に合った食事をとることが大切です。食事には6つのラサの他に、6つのグナがあります。

ヴァータを静める食事

ピッタを静める食事

カパを静める食事

過剰になったドーシャを減らすのに最も効果のあるラサ

ヴァータのドーシャを最も減らすのは、塩味です。
ピッタのドーシャを最も減らすのは、苦味です。
カパのドーシャを最も減らすのは、辛味です。

ヴァータのラサとグナ

ヴァータは、甘味、酸味、塩味でバランスを取り戻します。
反対に、辛味、苦味、渋味はバランスを崩します。

ヴァータは、重さ、油性、熱さでバランスを取り戻します。
反対に、軽さ、乾性、冷たさはバランスを崩します。

ピッタのラサとグナ

ピッタは、甘味、苦味、渋味でバランスを取り戻します。
反対に、辛味、酸味、塩味はバランスを崩します。

ピッタは、冷たさ、重さ、乾性でバランスを取り戻します。
反対に、熱さ、軽さ、油性でバランスを崩します。

カパのラサとグナ

カパは、辛味、苦味、渋味でバランスを取り戻します。
反対に、甘味、酸味、塩味はバランスを崩します。

カパは、軽さ、乾性、熱さでバランスを取り戻します。
反対に、重さ、油性、冷たさでバランスを崩します。

ドーシャのバランスをとる

ドーシャのバランスをとるには、本来自分が持つドーシャが過剰にならない食事をとる必要があります。

例えば、ピッタ体質の人がバランスを取り戻したい場合、ピッタを過剰にする食べ物は控える必要があります。

そんな時は、熱かったり、辛かったり、ピッタと同じ性質を持つ食べ物は、なるべく避けましょう。

ドーシャ別食事の選び方

以前ご紹介した、ドーシャ診断で分かった自分のドーシャタイプを思い出してください。

食事はあなたのドーシャタイプの体質を静めてくれる食事、例えば、ピッタ体質の人は、ピッタを静めてくれる食事を取ります。

2ドーシャタイプの方は、ご自分の支配的なドーシャを中心に考えて、季節や体調に合わせて、残りのドーシャに合わせます。

例えば、ヴァータ・ピッタ体質の場合、普段はヴァータを中心に考えて、夏の暑いときや、ピッタが過剰になってきたと感じられる時はピッタを静める食事をとります。

3ドーシャタイプの方は、どのドーシャの食事でもバランスを取ることが出来ます。

次回以降、ドーシャ別の詳しい食事について書きたいと思います。

アーユルヴェーダとヨガ

アーユルヴェーダ的な観点から見た運動とは、快適で、消化を良くし、体内の不純なものの排出を促し、体力を消耗するものでないものが推薦されます。

ウォーキングやヨガがおすすめ

ウォーキングやヨガは、どのドーシャタイプにもお勧めです。年齢を問わず、比較的どんな体調の時でも楽に行える運動だからです。

ヨガは、自宅で一人でも、ラグマット1枚分のスペースがあれば行えますのでお勧めですし、初心者であれば、ホットヨガがおすすめです。

温かくて高い湿度の環境の中でヨガを行うホットヨガは、血流が改善されて、リンパの流れが良くなり、体の老廃物が排出されます。

温かい環境でヨガを行うので、寒いところでヨガを行うよりも、体がより早く柔軟になります。

息がきれるような激しい運動をしなくても、健康に必要な運動量が得られます。

私のおすすめのホットヨガのホームページ

ヨガに詳しい方が書いているので、これからヨガを始めたい方に、きっと役に立つと思います。

ドーシャ的な観点からみた運動とは

ドーシャ的に見ると、すべての運動はヴァータを増やします。

適度な運動ならば、心身に活力が増しますが、過剰な運動や激しい運動は、ヴァータが過剰になり、疲れやすく、心も不安定な状態になってしまいます。

適切な運動の目安は、うっすらと汗をかく程度で、呼吸が苦しくない状態です。

3つのドーシャタイプの中で一番運動能力が高いのは、カパです。反対に運動のし過ぎに注意しなければならないのは、ヴァータです。

加齢に伴い、ヴァータが増えます。運動するときは、年と共に、激しい運動は控えるようにします。

ヴァータ的な運動で得られる効果

つり合い、柔軟性、協調性、心の爽快感など。

ピッタ的な運動で得られる効果

身体を温める、全身の血液循環の促進、心臓機能の増大など。

カパ的な運動で得られる効果

体力と安定性の増加、安定したエネルギーなど。

これらの3つの効果をバランスよく得られるような運動をすることが理想です。

それぞれの体質に合った運動を行うことはとても大切です。

ドーシャタイプ別の運動

ヴァータに適した運動

ヨガ、エアロビクス、ウォーキング、短い時間のハイキング、軽めのサイクリング。

ヴァータ体質の人は、疲れやすいので、1日30分程度の軽い運動が良いでしょう。散歩はおすすめです。ストレッチ体操や、ヨガは体の柔軟性を養うので良いでしょう。

ヴァータ体質の人は、音楽に合わせてエアロビクスをすると気分が晴れていく傾向にあるそうです。

寒さが苦手なので、冬は屋内での運動が良いそうです。

ヴァータのバランスが崩れる兆候

極度の疲れ、筋肉疲労による痙攣、めまい、震えなど。

このような症状が出るのは明らかにヴァータのバランスが崩れています。運動のやりすぎです。

ピッタに適した運動

ジョギング、ハイキング、登山、水泳、スキー

ピッタ体質の方は、比較的どんな運動でも器用にこなします。スキー、登山などの、達成感のある運動を好む傾向にあります。

ピッタ体質の人は、負けず嫌いの人が多いですが、体質的に激しい競争のある運動は向いていません。

人と比較しなくていいジョギングや、リラックス効果のある水の中で行う水泳などが向いているでしょう。

寒さに強いのでウィンタースポーツなども向いています。

ピッタ体質の方は、視覚から刺激を受けるタイプなので、森林浴が出来るハイキングなども効果的です。

ピッタのバランスが崩れる兆候

人と比較して闘争心に火をつけて、怒ったり、人や自分を批判したり、相手を打ち負かしたいという感情にとらわれるのは、ピッタのバランスが崩れている証拠です。

カパに適した運動

ウェイトトレーニング、ランニング、エアロビクス、ダンス

カパ体質の人は、3つのドーシャの中で一番体力がありますが、素早い動きは苦手です。ピッタ同様、比較的どんな運動もそつなくこなします。

特にマラソンなどの忍耐力が必要なスポーツが得意です。

カパ体質の人は、体内に脂肪や水分が溜まっていることが多いので、血液の流れを良くして、老廃物を排出する運動が良いですね。

寒さは苦手なので、冬は室内で運動するのが良いでしょう。

カパ体質の人は、ウェイトトレーニングにプラスして、血液の循環をよくする運動を取り入れることがおすすめです。

例えば、エアロビクスや柔軟体操、ダンスなど。

カパのバランスが崩れる兆候

運動するのがおっくうになり無気力になる。うっ血状態など。

運動する前の注意点

食事の直前や直後に運動するのは控えましょう。理由はアグニ(消化)の力が低下するからです。

理想は、食事の30分前と、食後の1~2時間程度は運動を控えます。

ですが、例外として、散歩はOKです。食後15分程度の軽い散歩は消化を助けると言われています。

日没後に運動することは、アーユルヴェーダ的にはお勧めしないです。

ゆっくり体を動かすヨガのように、入眠を促すようなものなら良いでしょう。

ヴァータとカパは寒さに弱いので、冬の寒い日や、風の強い日などは外での運動は控えます。散歩で外に出る場合は、防寒をしっかり行います。

ピッタは、強い日差しを避けましょう。

プラクリティとヴィクリティ

プラクリティとヴィクリティとは

プラクリティは、生まれ持った体質で、ヴィクリティとは、そのプラクリティのバランスが崩れて乱れている状態です。

プラクリティとヴィクリティは、正反対の意味を持つ言葉です。

私たちが、日々の生活で心身のバランスを上手にとるためには、自分が本来持っている、体質に近づけることが大切です。

生まれた時が、その人にとって最も自然な状態ですので、その後の生活習慣によっては、本来の体質とは、かけ離れていく場合があります。

例えば、不規則な食事や偏った食事、睡眠不足など不摂生が続くと、ヴィクリティは増えていきます。

体質がプラクリティに近ければ、心も体も健全な状態になり、反対にヴィクリティに近づけば近づくほど、不調や病気が現れます。

ヴィクリティが増えると、ストレスを受けやすくなります。

病気にいたる6段階

アーユルヴェーダでは、実際に体に病気の症状が現れる前に、病気の兆候が現れると考えます。

蓄積 … 単独または、複数のドーシャが過剰になり、蓄積する。
悪化 … 蓄積した過剰なドーシャが、正常な範囲を越える。
拡散 … 過剰なドーシャが、体全体に広がる。
局部化 … 体内に浮遊しているドーシャが、本来とは異なる場所に定着する。
顕在化 … ドーシャが定着した部分に症状が現れる。
混乱 … 病気が本格化する。

病気は、ドーシャのバランスの乱れから生じます。

食べ物の消化不良が原因で、体内に蓄積されたものをアーマ(毒素)と言います。

アーマには心理的なものもあり、それは、きちんと消化されなかった感情のしこりなどが原因となっています。

バランスの乱れたドーシャは、アーマが存在している場所に付着し、症状を悪化させます。

アーマとアグニ

ドーシャのバランスを取り戻す

症状を悪化させる前に、日頃から、自分で出来ることで、ドーシャのバランスを良くしましょう。

ただ、重要なことは、これらの取り組みは病気を治療するものではないということを念頭に置いておきましょう。

アーユルヴェーダは、あくまで予防医学の為、実際に病気になってしまった方は、病院に行き、医師の診断に従ってください。

運動
食事
日課
季節の過ごし方

これらのことについて、次回以降に詳しく説明しますね。

アーユルヴェーダとヨガ

アーユルヴェーダの食事

アーユルヴェーダ的な一日の過ごし方

アーユルヴェーダ的な季節の過ごし方

サブドーシャについて

先にご紹介した3つのドーシャ(ヴァータ、ピッタ、カパ)には、それぞれ5つのサブドーシャがあり、全部で15種類あります。

不調の原因を調べるときに、サブドーシャを知っていると、さらに詳しい体の状態が分かります。

サブドーシャは、人間の体の中で、それぞれ対応する場があり、その場のバランスが乱れると、心身に不調が出やすいと言われています。

3つのドーシャそれぞれに、心臓に位置するサブドーシャ(プラーナ・ヴァータ、サーダカ・ピッタ、アヴァランヴァカ・カパ)があります。

心臓は、心と体の活動拠点となる重要な場です。

一般的には、3つのドーシャを把握していれば十分だと言われていますが、アーユルヴェーダを仕事にされる方は、サブドーシャについても学んだほうが良いでしょう。

ヴァータ

ヴァータは、神経系を通じて全身に位置する。ヴァータの5つのサブドーシャは、「身体の中に吹く風」とも呼ばれ、神経系を通じて、体の内部の動きと深く関連している。

プラーナ・ヴァータ

(場所)
脳、頭、胸・心臓

(乱れると)
不安、心配、杞憂(考えすぎ)、不眠症、神経障害、しゃっくり、喘息などの呼吸器の病気、緊張性頭痛など。

プラーナ・ヴァータは、他の4つのヴァータ・サブドーシャを統括する重要なサブドーシャ。

ヴァータは全身に深く影響しているドーシャなので、プラーナ・ヴァータもまた、すべてのサブドーシャの中で最も重要な役割を果たしている。

五感(視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚)や、思考力、推測力、感情、呼吸や嚥下を司っている。

ウダーナ・ヴァータ

(場所)
喉、肺

(乱れると)
言語障害、空咳、咽頭痛、扁桃炎、耳の痛み、全身の疲労など。

ウダーナ・ヴァータは、言語機能、思考、記憶を司る。

サマーナ・ヴァータ

(場所)
胃、腸

(乱れると)
消化不良、ガス、下痢、胃の痛みなど。

サマーナ・ヴァータは、胃から腸に食べ物を運ぶ機能や、蠕動を司る。

アパーナ・ヴァータ

(場所)
結腸、下腹部

(乱れると)
便秘、下痢、腸痙攣、大腸炎、胃腸障害、生理不順、前立腺肥大、性機能障害、筋痙攣を伴う腰痛など。

アパーナ・ヴァータは、老廃物の除去、性機能と月経を司る。結腸は、ヴァータの座でもあるので、ヴァータの不調は、この場所から現れやすい。

ヴャーナ・ヴァータ

(場所)
神経系、皮膚、循環系を通して全身にある。

(乱れると)
高血圧、血行不良、不整脈、ストレスによる神経障害など。

ヴャーナ・ヴァータは、主に循環を司っている。特に心臓の鼓動、血管の拡張と縮小、抹消の循環。その他に、血圧の調整や発汗、あくび、触感も司る。

ピッタ

ピッタは代謝を司り、体の熱や消化の機能を持つ。また視覚は、ピッタと関連する主要な感覚である。

パーチャカ・ピッタ

(場所)
胃、小腸

(乱れると)
胸やけ、胃酸、潰瘍、消化の不規則(消化力不足、消化力の過剰)など。

パーチャカ・ピッタは、食物の消化や、栄養の吸収を司っている。

ランジャカ・ピッタ

(場所)
赤血球、肝臓、すい臓

(乱れると)
黄疸、貧血、血液障害、皮膚の炎症、怒り、敵意など。

ランジャカ・ピッタは、赤血球の生成や、血液成分の調整、血管からの栄養の供給などを司る。

体内に滞る毒素は、ランジャカ・ピッタを通して、ピッタの不調の原因と考えられている。

サーダカ・ピッタ

(場所)
心臓

(乱れると)
心臓疾患、記憶喪失、情緒障害(寂しさ、怒り、心痛)、優柔不断など。

サーダカ・ピッタは、心臓の機能の他に、記憶力や、心理的な満足感なども司る。

アーローチャカ・ピッタ

(場所)

(乱れると)
目の充血、視覚障害、眼病。

アーローチャカ・ピッタは、視力や、心の窓としての目を司る。目と感情がリンクしている。カッとなって、怒りで周囲が見えなくなったり、目つきが怒っていたりすると、アーローチャカ・ピッタは乱れている。

ブラージャカ・ピッタ

(場所)
皮膚

(乱れると)
発疹、ニキビ、腫れ、皮膚がん、皮膚病。

ブラージャカ・ピッタは、皮膚と感情がリンクしている。ストレスを受けると、肌が荒れたり、ニキビが出来たりする。

カパ

カパの主な性質は、構造と湿気。味覚、聴覚も司る。カパのバランスの乱れは通常、胸から始まり頭へと広がっていく。

クレーダカ・カパ

(場所)

(乱れると)
消化障害(消化の遅れ、胃もたれなど)。

クレーダカ・カパは、胃壁を常に潤った状態に保つ。カパの乱れは、このクレーダカ・カパの胃に最初に現れやすい。

アヴァランヴァカ・カパ

(場所)
心臓、胸、腰

(乱れると)
胸部うっ血、喘鳴、喘息、うっ血性心不全、呼吸障害、無気力、腰痛など。

心臓はカパの座でもある。アヴァランヴァカ・カパは、胸、肺、背中を強靭に保つ。カパのスタミナはこのサブドーシャにある。

ボーダカ・カパ

(場所)

(乱れると)
味蕾障害、唾液腺障害など。

カパの人が、食べすぎや頻繁な食事をすると、味覚が鈍り、過食症になる恐れがある。偏食(味の偏り)は、肥満、食物アレルギー、粘膜のうっ血、糖尿病などのカパの病気の発症率が高くなる恐れがある。

タルパカ・カパ

(場所)
鼻腔、頭、脳脊髄液

(乱れると)
鼻づまり、花粉症、鼻かぜに伴う頭痛、臭覚障害、感覚鈍化など。

タルパカ・カパのバランスが乱れてくると、流れがつまったり、逆に流れ過ぎてしまったりする。鼻がつまったり鼻水が流れたりするのは典型的なカパの鼻の異常。

シュレーシャカ・カパ

(場所)
関節

(乱れると)
関節病

シュレーシャカ・カパは、全身の関節の潤滑さを司る。関節部分のヴァータが過剰になると、関節から潤いが失われてしまい、関節炎となる。ピッタの過剰は、関節が熱くなり、炎症を起こし、関節リューマチの症状が現れる。カパの過剰は、関節を緩ませ、水が溜まる。

ドーシャの乱れ

前回は、ドーシャ診断で、ご自分のドーシャタイプが分かったと思います。しかし、どんなタイプであったとしても、3つのドーシャは、すべての人が持っています。

ドーシャは、人間の体の機能を司っていますが、体そのものではなく、肉眼では確認できません。

ヴァータドーシャは(動き)を司ります。
ピッタドーシャは(代謝)を司ります。
カパドーシャは(構造)を司ります。

例えば、脳神経から信号が伝達されて、呼吸や血液の流れ、筋肉を動かしたりする機能が働いています。これは主に動きを司るヴァータの働きです。

体の外から取り込んだ、水、空気、食物を消化し、代謝する機能はピッタの働きです。

細胞から、筋肉、脂肪、骨、髪の毛、皮膚などを形作る機能は、構造を司るカパの働きです。

ドーシャの乱れは、心と体のバランスがくずれる最初の兆候です。

とりわけ、どの人にとっても重要なのは、ヴァータのバランスです。

病気の初期段階では、ヴァータの乱れによるものがほとんどです。最初にヴァータが変化を起こし、次に残りの2つのドーシャの変化を誘引します。

すべての人に言えるのは、十分な休息と規則的な生活習慣が、ヴァータのバランスを保つために重要です。

(ヴァータの乱れの兆候)
発作、痙攣
不安、憂うつ、不眠
消化不良、ガスが溜まる、便秘
腰痛、生理痛

(ピッタの乱れの兆候)
皮膚(発疹、ニキビ、炎症)
眼(充血、視力の低下)
内蔵(胸やけ、胃潰瘍、痔)

(カパの乱れの兆候)
粘膜(鼻づまり、咳、アレルギー、喘息、風邪)

3つのドーシャは、人間の細胞レベルにまで存在していますが、とりわけ重要な働きをする場所があります。それが『座』というポイントです。

ヴァータの座は、結腸
ピッタの座は、小腸
カパの座は、胸

腸内のガスや便秘は、ヴァータの乱れ
上腹部の痛みや灼熱感は、ピッタの乱れ
咳や風邪は、カパの乱れ

ドーシャの乱れの最初の兆候は、座を中心として現れやすいです。

ドーシャタイプ診断

前回のテストで、私のドーシャが、カパ・ヴァータ体質であることが分かりました。

テストを受けて下さった皆様は、点数を控えてくださっていると思います。

今日は、ドーシャの診断と、ヴァータ・ピッタ・カパそれぞれの特徴について書きたいと思います。

ドーシャタイプのテストはこちら

ドーシャタイプ診断

アーユルヴェーダでは、3つのドーシャで10種類の体質を判断します。

1ドーシャタイプ

一つのドーシャの点数だけ特に高かった人

ヴァータ体質
ピッタ体質
カパ体質

1ドーシャタイプの方は、該当するひとつのドーシャの特徴が、体質に表れやすい人です。

最も高いドーシャの点数が、2番目に高いドーシャの2倍くらいある人、例えば、ヴァータ90点、ピッタ48点、カパ36点などは、1ドーシャタイプです。

2ドーシャタイプ

二つのドーシャの点数が、残りの一つより高かった人

ヴァータ・ピッタ体質
ピッタ・ヴァータ体質

ピッタ・カパ体質
カパ・ピッタ体質

カパ・ヴァータ体質
ヴァータ・カパ体質

2ドーシャタイプの方は、2つのドーシャの特徴が同じくらいか、または、交互に体質に現れやすい人です。

また、片方のドーシャが残りのもう片方のドーシャの体質を打ち消す作用も見られる場合があります。

ほとんどの人が2ドーシャタイプに当てはまるでしょう。

ヴァータ69点、ピッタ90点、カパ36点 のケースでは、1番目に高いピッタの点数が非常に高いので、2番目に高いヴァータの特徴があまり見られなければ、1ドーシャタイプのピッタを参照してください。

私のケースのように、ヴァータ72点、ピッタ48点、カパ75点 と2つのドーシャの差があまり見られない場合、1番目に高いドーシャと同じくらい、2番目に高いドーシャも影響を及ぼします。

ヴァータ69点、ピッタ84点、カパ69点 のケースでは、ヴァータ・ピッタ体質か、ヴァータ・カパ体質のどちらかになります。しばらくすれば、どちらの体質か分かってくるでしょう。それまでは、1番目に高いドーシャを参照してください。

3ドーシャタイプ

三つのドーシャの点数が、ほとんど同じだった人

ヴァータ・ピッタ・カパ体質

3ドーシャタイプの方は、3つのドーシャの特徴が、バランスよく体質に現れやすい人です。

この体質の人はめったにいません。確率的には、数万人又は、数十万人に一人と言われています。ですので、再度テストをされることをお勧めします。

ヴァータ

ヴァータタイプの人は、体つきが華奢で、動作が素早い傾向にある。気分が変わりやすく興奮しやすい。

行動が、他人から見て予測がつかず、型にはまらない。

食事の時間や就寝時間が不規則で、食べたり食べなかったり、生活のリズムが不規則。

心配性で便秘気味。疲れやすいのに、無理して頑張る傾向にある。

感情が爆発しやすいが、本人はそのことをすぐに忘れる。

自分の環境の変化には敏感で、騒音などが苦手。

熱意やエネルギーに満ち溢れ、快活で話し好き、社交的。

物事を感覚的にとらえる。気持ちの切り替えが早い。好奇心旺盛。

(プレッシャーを感じると)

興奮して、不安にかられる。

(ヴァータの人が注意すること)

十分な休息を取り、頑張りすぎない。規則的な生活を心がける。

ピッタ

ピッタタイプの人は、中肉中背で、チャレンジ精神が旺盛。頭が良く、集中力にも優れている。

野心家で、はきはきと物を言うタイプ。人前で話すのも上手。

闘争本能が強く、嫉妬深い。ストレスがあるとイライラしたり怒りやすい。

強い空腹感や、のどの渇きを覚える。時間に正確。

暑さや日差しが苦手。皮膚が弱い。リーダーシップをとるタイプ。

思考や行動に無駄がない。問題解決能力が高い。情熱的、正義感が強い。

(プレッシャーを感じると)

怒ったり、ぶっきらぼうになる。

(ピッタの人が注意すること)

アルコールやたばこなどは控え、新鮮な空気や水、食事のバランスに気を配り、ネガティブな感情やエネルギーを貯めこまないように心がける。

カパ

カパタイプの人は、体格はがっしりして、体力と持久力に優れている。動作はゆっくり。物静かで、あまり怒ったりしない。

肌は色白で、太りやすく、痩せにくい。睡眠時間は長い。独占欲が強い。

生まれつき健康に恵まれている人が多い。朝の目覚めが苦手。人と争うのを好まない。

慎重にじっくり考えて決断をくだす。

食べることが大好き。何でも蓄えるのが好き。(お金でもエネルギーでも脂肪でも)

鼻やのどなどの粘膜が弱い傾向にあり、アレルギーなどにも弱い。

辛抱強く、一度始めたことは、途中で投げ出さず、確実にやり遂げる。

(プレッシャーを感じると)

尻込みし、黙ってしまう。

(カパの人が注意すること)

物事を先送りせずに前進すること。物事を停滞させると、カパの長所である安定感が、無気力に変わってしまう。

ヴァータ・ピッタ

一般的に、ヴァータ・ピッタタイプの人は、ヴァータタイプのように痩せている人が多い傾向にある。

ヴァータの興奮しやすい性質や、食事や睡眠の不規則性は見られない。

(現れやすいヴァータの性質)

動きが素早く、友好的で話好き。

(現れやすいピッタの性質)

頭脳明晰で、消化力が強く、寒さに強い。

(プレッシャーを感じると)

ヴァータの恐怖とピッタの怒りの両方が現れやすい。

ピッタ・ヴァータ

ピッタ・ヴァータタイプの人は中肉中背の人が多い。情報処理能力に優れている。ストレスで過食の傾向がある。

(現れやすいピッタの性質)

自己主張が強く、食べ物の消化力が強い。排泄も規則的。チャレンジ精神が旺盛。

(現れやすいヴァータの性質)

動きが素早い。

(プレッシャーを感じると)

ヴァータの恐怖とピッタの怒りの両方が現れやすい。

ピッタ・カパ

がっしりした体格で大柄な傾向にある。ピッタの性格とカパの外見を受け継ぐことが多い。

食欲旺盛で、抵抗力があるので、健康に恵まれていることが多い。スポーツ選手に向いている。

(現れやすいピッタの性質)

怒りっぽく批判的。活力がある。食べ物の消化力が強い。

(現れやすいカパの性質)

忍耐強い。抵抗力がある。

カパ・ピッタ

筋肉質だが、ピッタ・カパタイプよりやや脂肪が多く、丸顔で、全体的にふっくらと見える。

(現れやすいカパの性質)

動作がゆっくり。スタミナや持久力に優れている。

強い意志力を持ち、決めたことは最後まで辛抱強く成し遂げる。

ヴァータ・カパ

ヴァータの外見とカパの性格を受け継ぐことが多い。ヴァータもカパも冷たいドーシャなので、寒さを嫌い、消化が弱い傾向にある。

ヴァータの行動力がある反面、カパの決断を先延ばしにするという相反する面もある。動作は素早いが、落ち着きがあるので、軽薄な感じはしない。

(現れやすいヴァータの性質)

小柄でやせ型。優柔不断。

(現れやすいカパの性質)

リラックスしていて、のんびり屋。物を蓄える。

(プレッシャーを感じると)

ヴァータの不安や恐怖が出やすい。

カパ・ヴァータ

体格はがっしりしている傾向にある。カパもヴァータも冷たいドーシャなので、消化が弱く、寒さにも弱い。スポーツマンタイプ。

(現れやすいカパの性質)

動作がゆっくり。穏やか。スタミナがある。

ヴァータ・ピッタ・カパ

3つのドーシャのバランスがとれていれば、健康と長寿に恵まれる。

中肉中背で、体力は中程度。動作は素早く、しかも安定していて、持久力もある。発想が豊かで、知的。情熱的でもあり、穏やかな面もある。

このタイプは、いったんバランスが崩れると、バランスを回復するために、すべてのドーシャのバランスに気を配らなくてはならない。

バランスは常に変化しているので、あなたは2ドーシャタイプである可能性の方が高い。

診断結果はどうでしたか?

記述が少ない場合は、1ドーシャタイプを参考にしてみてくださいね。

私は、テスト結果はカパ・ヴァータだったんですが、診断内容をチェックすると、どうやらヴァータ・カパの方が当たっています。

ドーシャの体質は、短期間でコロコロ変わるものではありませんが、バランスは常に変化しています。大切なのは、今の自分の状態をよく観察することです。

次回ドーシャについて、またさらに詳しくお伝えします。

アーユルヴェーダとは?

はじめまして。アヤと申します。私はヨガを始めてもうすぐ2年になります。目標は、ヨガインストラクターになることです。

ヨガを始めた理由としては、運動不足解消と、ダイエット、それから、硬い体を柔軟にしたいからです。

思いがけない効果として、ヨガをした後、なぜか気分がすっきりするというのがあります。私の場合、ヨガはストレス解消にも役立っているようです。

そんなこんなで、自分の体に気を使うようになってから、ヨガの他にもいろいろ興味が出てきました。

このブログでは、少しずつ、私が学んだことを忘備録として残していこうと思います。

アーユルヴェーダについて

私の興味のある分野のひとつがアーユルヴェーダです。アーユルヴェーダは、インドに5,000年以上前からある伝統的な予防医学であり、健康管理法です。

サンスクリット語でアーユは生命を意味し、ヴェーダは知識、科学を意味します。

アーユルヴェーダの目的は、自分の体を病気や老化から遠ざけ、健康に保つことで寿命を延ばし、自分の体を自分の思いのままに操縦することです。

身体にもっとも強い影響を与えているのが、実は精神です。

その為、アーユルヴェーダでは、心と体の両面からアプローチしていきます。

アーユルヴェーダでは、まず最初に自分の体質を知ることから始めます。

アーユルヴェーダでいう体質とは、人は生まれながらにして持っているその人の体質によって、健康が左右されるという考え方があります。

その人の持つ体質によって、必要な食事や運動、受ける医療が違ってくるという考え方です。

アーユルヴェーダについてのまとめとその起源について

ドーシャチェック

アーユルヴェーダには3つのドーシャがあります。ドーシャとは、活動原理(生命エネルギー)です。

ヴァータドーシャは(動き)を司ります。
ピッタドーシャは(代謝)を司ります。
カパドーシャは(構造)を司ります。

では、ドーシャチェックをご紹介します。下の質問に答えて下さい。〇△×で採点して、一番高い点数が、あなたのドーシャです。

〇=6点 とてもあてはまる。
△=3点 まあまああてはまる。
×=0点 全くあてはまらない。

ヴァータ

・動作がとても素早い
・記憶力はあまり良くない
・何事にも没頭する性格だ。
・明るくて朗らかな性格だ。
・痩せていて、太りにくい。
・新しいことはすぐ覚える。
・優柔不断だ。
・お腹にガスがたまりやすい。
・どちらかというと便秘体質。
・特に手足が冷える。
・不安になったり、くよくよしてしまう。
・どちらかというと寒さは苦手。
・早口でおしゃべり。
・気分が変わりやすい。
・寝つきはあまり良くない。
・冬は肌が乾燥しやすい。
・感情的になりやすい。
・食事や睡眠は不規則だ。
・飲み込みは早いがすぐ忘れる。
・想像力が豊かだ。

ピッタ

・テキパキと仕事をこなす。
・規則正しく、正確に行う傾向にある。
・気が強くて少々強引だと言われる。
・汗っかきで暑いのが苦手。
・すぐイライラしたり怒ったりする。
・食事の時間が遅れたり、食事を抜くのが嫌だ。
・若白髪、若ハゲ、細い直毛、薄茶色のどれか。
・食欲旺盛。たくさん食べる傾向にある。
・頑固だと言われる。
・便は柔らかく、規則正しく出る。
・完璧主義者だ。
・怒りっぽいがすぐ忘れる。
・冷たい食べ物や飲み物が好き。
・熱すぎたり、辛いものは嫌いだ。
・人に自分を否定されるとムカッとする。
・チャレンジ精神が旺盛。
・人にも自分にも批判的だ。
・欲しいものを手に入れる為の努力は惜しまない。
・目力があると言われる。
・時間を無駄にするのが嫌いだ。

カパ

・ゆっくりとした動作だ。
・太りやすく、痩せにくい。
・性格は温厚で、あまりイライラしない。
・鼻水、痰が出やすい。又は喘息もちだ。
・睡眠は8時間は必要だ。
・覚えるのは遅いが、記憶力は抜群。
・寒くて湿気のある天気は苦手。
・髪の毛は多く、黒くてウェーブがかっている。
・肌は色白でなめらか。
・大柄でがっちりしている。
・物静かで、優しく寛大だ。
・食べた後、胃がもたれる。
・持久力があり、疲れ知らず。
・朝起きるのが苦手。
・几帳面な性格だ。
・食べるのは遅い。
・物事に慎重に当たる。
・あまり空腹を感じない。
・適応するまでに時間がかかる。
・食べることが大好き。

 

結果はどうでしたか?

ちなみにドーシャを調べたところ、私は、ヴァータ72点・ピッタ48点・カパ75点でした。

私のドーシャは、カパ・ヴァータです。

後日、ドーシャチェックの詳しい内容を公開いたしますので、皆さんもテストを受けてみてくださいね。

ドーシャタイプ診断