前回は、ドーシャ診断で、ご自分のドーシャタイプが分かったと思います。しかし、どんなタイプであったとしても、3つのドーシャは、すべての人が持っています。
ドーシャは、人間の体の機能を司っていますが、体そのものではなく、肉眼では確認できません。
ヴァータドーシャは(動き)を司ります。
ピッタドーシャは(代謝)を司ります。
カパドーシャは(構造)を司ります。
例えば、脳神経から信号が伝達されて、呼吸や血液の流れ、筋肉を動かしたりする機能が働いています。これは主に動きを司るヴァータの働きです。
体の外から取り込んだ、水、空気、食物を消化し、代謝する機能はピッタの働きです。
細胞から、筋肉、脂肪、骨、髪の毛、皮膚などを形作る機能は、構造を司るカパの働きです。
ドーシャの乱れは、心と体のバランスがくずれる最初の兆候です。
とりわけ、どの人にとっても重要なのは、ヴァータのバランスです。
病気の初期段階では、ヴァータの乱れによるものがほとんどです。最初にヴァータが変化を起こし、次に残りの2つのドーシャの変化を誘引します。
すべての人に言えるのは、十分な休息と規則的な生活習慣が、ヴァータのバランスを保つために重要です。
(ヴァータの乱れの兆候)
発作、痙攣
不安、憂うつ、不眠
消化不良、ガスが溜まる、便秘
腰痛、生理痛
(ピッタの乱れの兆候)
皮膚(発疹、ニキビ、炎症)
眼(充血、視力の低下)
内蔵(胸やけ、胃潰瘍、痔)
(カパの乱れの兆候)
粘膜(鼻づまり、咳、アレルギー、喘息、風邪)
3つのドーシャは、人間の細胞レベルにまで存在していますが、とりわけ重要な働きをする場所があります。それが『座』というポイントです。
ヴァータの座は、結腸
ピッタの座は、小腸
カパの座は、胸
腸内のガスや便秘は、ヴァータの乱れ
上腹部の痛みや灼熱感は、ピッタの乱れ
咳や風邪は、カパの乱れ
ドーシャの乱れの最初の兆候は、座を中心として現れやすいです。