アーユルヴェーダとヨガ

アーユルヴェーダ的な観点から見た運動とは、快適で、消化を良くし、体内の不純なものの排出を促し、体力を消耗するものでないものが推薦されます。

ウォーキングやヨガがおすすめ

ウォーキングやヨガは、どのドーシャタイプにもお勧めです。年齢を問わず、比較的どんな体調の時でも楽に行える運動だからです。

ヨガは、自宅で一人でも、ラグマット1枚分のスペースがあれば行えますのでお勧めですし、初心者であれば、ホットヨガがおすすめです。

温かくて高い湿度の環境の中でヨガを行うホットヨガは、血流が改善されて、リンパの流れが良くなり、体の老廃物が排出されます。

温かい環境でヨガを行うので、寒いところでヨガを行うよりも、体がより早く柔軟になります。

息がきれるような激しい運動をしなくても、健康に必要な運動量が得られます。

私のおすすめのホットヨガのホームページ

ヨガに詳しい方が書いているので、これからヨガを始めたい方に、きっと役に立つと思います。

ドーシャ的な観点からみた運動とは

ドーシャ的に見ると、すべての運動はヴァータを増やします。

適度な運動ならば、心身に活力が増しますが、過剰な運動や激しい運動は、ヴァータが過剰になり、疲れやすく、心も不安定な状態になってしまいます。

適切な運動の目安は、うっすらと汗をかく程度で、呼吸が苦しくない状態です。

3つのドーシャタイプの中で一番運動能力が高いのは、カパです。反対に運動のし過ぎに注意しなければならないのは、ヴァータです。

加齢に伴い、ヴァータが増えます。運動するときは、年と共に、激しい運動は控えるようにします。

ヴァータ的な運動で得られる効果

つり合い、柔軟性、協調性、心の爽快感など。

ピッタ的な運動で得られる効果

身体を温める、全身の血液循環の促進、心臓機能の増大など。

カパ的な運動で得られる効果

体力と安定性の増加、安定したエネルギーなど。

これらの3つの効果をバランスよく得られるような運動をすることが理想です。

それぞれの体質に合った運動を行うことはとても大切です。

ドーシャタイプ別の運動

ヴァータに適した運動

ヨガ、エアロビクス、ウォーキング、短い時間のハイキング、軽めのサイクリング。

ヴァータ体質の人は、疲れやすいので、1日30分程度の軽い運動が良いでしょう。散歩はおすすめです。ストレッチ体操や、ヨガは体の柔軟性を養うので良いでしょう。

ヴァータ体質の人は、音楽に合わせてエアロビクスをすると気分が晴れていく傾向にあるそうです。

寒さが苦手なので、冬は屋内での運動が良いそうです。

ヴァータのバランスが崩れる兆候

極度の疲れ、筋肉疲労による痙攣、めまい、震えなど。

このような症状が出るのは明らかにヴァータのバランスが崩れています。運動のやりすぎです。

ピッタに適した運動

ジョギング、ハイキング、登山、水泳、スキー

ピッタ体質の方は、比較的どんな運動でも器用にこなします。スキー、登山などの、達成感のある運動を好む傾向にあります。

ピッタ体質の人は、負けず嫌いの人が多いですが、体質的に激しい競争のある運動は向いていません。

人と比較しなくていいジョギングや、リラックス効果のある水の中で行う水泳などが向いているでしょう。

寒さに強いのでウィンタースポーツなども向いています。

ピッタ体質の方は、視覚から刺激を受けるタイプなので、森林浴が出来るハイキングなども効果的です。

ピッタのバランスが崩れる兆候

人と比較して闘争心に火をつけて、怒ったり、人や自分を批判したり、相手を打ち負かしたいという感情にとらわれるのは、ピッタのバランスが崩れている証拠です。

カパに適した運動

ウェイトトレーニング、ランニング、エアロビクス、ダンス

カパ体質の人は、3つのドーシャの中で一番体力がありますが、素早い動きは苦手です。ピッタ同様、比較的どんな運動もそつなくこなします。

特にマラソンなどの忍耐力が必要なスポーツが得意です。

カパ体質の人は、体内に脂肪や水分が溜まっていることが多いので、血液の流れを良くして、老廃物を排出する運動が良いですね。

寒さは苦手なので、冬は室内で運動するのが良いでしょう。

カパ体質の人は、ウェイトトレーニングにプラスして、血液の循環をよくする運動を取り入れることがおすすめです。

例えば、エアロビクスや柔軟体操、ダンスなど。

カパのバランスが崩れる兆候

運動するのがおっくうになり無気力になる。うっ血状態など。

運動する前の注意点

食事の直前や直後に運動するのは控えましょう。理由はアグニ(消化)の力が低下するからです。

理想は、食事の30分前と、食後の1~2時間程度は運動を控えます。

ですが、例外として、散歩はOKです。食後15分程度の軽い散歩は消化を助けると言われています。

日没後に運動することは、アーユルヴェーダ的にはお勧めしないです。

ゆっくり体を動かすヨガのように、入眠を促すようなものなら良いでしょう。

ヴァータとカパは寒さに弱いので、冬の寒い日や、風の強い日などは外での運動は控えます。散歩で外に出る場合は、防寒をしっかり行います。

ピッタは、強い日差しを避けましょう。